入れ歯になる理由

ブリッジ治療ができないケース

ブリッジ治療では、歯を失った部分の両隣の歯を、土台の形に大きく削り、そこに橋渡しのように連なった被せ物を被せる治療方法です。基本的に、歯を2本連続で失った場合まで対応できます。

連続した欠損歯の数が多い

ブリッジで対応できないケースとして、多数歯(3本以上連続)の欠損がある場合には対応できません。歯を1本分失った部分に対して、健康な歯2本を土台として、3本連続で連なっているブリッジで使っていくことは大きな問題はありませんが、歯を2本連続で失った部分に対して、健康な歯を3本を土台として、5本連続で連なっているブリッジで補うなど、補う本数が増えると土台となる歯を傷めやすくなります。

そのため、失った歯の本数が多い場合や、健康な歯をこれ以上削りたくない、傷めたくないといった理由から、入れ歯を選択される方も少なくありません。

インプラント治療ができないケース

インプラント治療は、歯を失った部分のあごの骨に人工歯根を埋入し、その上に人工の歯を装着する治療法です。自分の歯に近い噛み心地と高い審美性が特徴です。ただ、あごの骨の状態や、持病など、健康状態によっては、治療できない場合があります。 

顎の骨の厚み

インプラントを支えるために、歯槽骨には十分な厚みが必要となります。この厚みが足りない場合には特殊な手術を行うことでインプラントを埋入できることもありますが、難しい場合もあります。また、骨粗しょう症などによって、歯槽骨の密度が落ちている場合もあります。

糖尿病

インスリン依存性糖尿病のケースでは、血糖値を良好にコントロールできない場合、インプラント治療は難しくなります。ただ、糖尿病の人は必ずインプラント治療をできないというわけではなく、血糖値が良好にコントロールされていれば、インプラント治療を受けることはできます。

肝臓病

肝炎、肝硬変のあるケースでも、インプラント治療は避けるべきです。手術をすると血がとまらなくなってしまう可能性や、手術時に投与される薬剤が肝臓で代謝されないなどの問題があります。

心臓病

心臓病がある場合は、インプラント治療は避けるべきです。人工弁置換術を受けられた方や、不整脈治療のためペースメーカーを入れている方は、口腔内の細菌がこれらに付着して感染性心内膜炎を起こす可能性があります。 

腎臓病

腎疾患にかかると免疫力が低下することも多く、傷の治りが通常の人よりも遅くなっています。また、透析を受けている場合は、骨ももろくなっています。これらのことからインプラント治療は避けるべきです。