歯の構造について
歯の構造について
歯冠と歯根
「歯冠(しかん)」とは、歯の、歯茎より上、口腔内に露出している部分で、表面はエナメル質でできています。
そして「歯根(しこん)」は、歯茎より下、口腔内では見えない部分で、歯根は外側からセメント質、象牙質、そして内部は歯髄が入った構造です。
エナメル質
「エナメル質」は、歯冠の一番外側、表面を覆う部分で、厚さは約2~3mm程度、人体の中で一番硬い組織です。歯は、このエナメル質、象牙質、歯髄の3層構造でできています。
象牙質(ぞうげしつ)
「象牙質(ぞうげしつ)」は、エナメル質の次の層にある組織で、歯のほとんどを形作っています。エナメル質よりも柔らかいため、象牙質に虫歯が達すると、進行のスピードが速くなります。
歯髄(しずい)
象牙質よりも歯の内部には、「歯髄(しずい)」があります。一般的には、歯の神経などと呼ばれています。歯髄には、神経だけでなく、毛細血管もあり、歯に酸素や栄養を送り届ける役割をしています。
歯根膜(しこんまく)
「歯根膜(しこんまく)」は、歯根と歯槽骨(歯を支える骨)の間にある薄い膜状の組織です。歯根膜は歯根と歯槽骨をくっつけているだけでなく、噛む圧力を感じるセンサーのような役割や、噛む力を分散させるクッションのような役割も果たしています。
歯槽骨(しそうこつ)
「歯槽骨(しそうこつ)」は、歯を支える骨です。歯周病になると、この歯槽骨をどんどん失っていき、歯を支えられなくなってしまいます。
歯の数について
子供の頃、はじめに生える歯「乳歯」の数は全部で20本です。その後生え変わる大人の歯「永久歯」の数は28本、親知らずを含めると32本です。現代においては、親知らずは正常に生え揃うことは少なく、抜歯してしまうことが多いため、一般的に「28本」を永久歯の本数とすることが多い現状があります。
「中切歯(門歯)」「側切歯(門歯)」「犬歯(糸切り歯)」までを『前歯』といい、「第一小臼歯」「第二小臼歯」「第一大臼歯」「第二大臼歯」「第三大臼歯(親知らず、智歯)」までを『奥歯』といいます。
また、下記のように、乳歯の場合はアルファベット、永久歯の場合は数字で番号がついています。
- = 乳中切歯
- = 乳側切歯
- = 乳犬歯
- = 第一乳臼歯
- = 第二乳臼歯
- = 中切歯
- = 側切歯
- = 犬歯
- = 第一小臼歯
- = 第二小臼歯
- = 第一大臼歯
- = 第二大臼歯
- = 第三大臼歯